五山の送り火

戦争関連特番のひとつ『でくのぼう 戦争とPTSD』は他の番組とは違いました。復員した人のPTSDについての番組を見たのは初めてではないかと思います。国のため出征した大陸では大義とは正反対の行動を強いられた…つまり現地の無関係な人々を殺すこと。上官から命令され仕方なく人を殺すなんて尋常じゃないけど、命令には逆らえない戦地でそれを免れた人はいないと想像できます。私が学校から帰ると祖父は大抵布団に寝ていたり、近所の同じく復員したおっちゃんと何も話さないのに一緒にじっと火鉢を囲んでいました。当時は分からなかったけど、人に言えない体験を思い出して苦しんでいたのだとおもいます。

 

自分の父が戦争によって精神を壊されたことに父の死後に気づいた男性…父を嫌ったこと悔やまれるだろうな…『戦争ってのは結局人を殺すこと』そうだ。そういうことだ。飛行機や戦艦、戦車、大砲そんな硬いものばかりが画面に映る一方で人の柔らかい命のなんて軽んじられたことだろう。

 

今日は午前中に実家のお墓参りに行きました。お仏壇のお線香は火が危ないからと片付けられてしまって…ちょっと悲しい…電球じゃなくやっぱり心をこめてお線香をあげたいな。祖父母も父もお線香の香りを待っているんじゃないかな(*^^*)

お墓では花を替えてお線香をあげて茶碗や墓石を洗いました。親戚のお墓にもお参りして、帰りに六体地蔵さんにも花を一本ずつとお線香を供えました。『暑いですね』と見知らぬ、だけどきっと近くのおばちゃんと挨拶。お墓参りするとぐちゃぐちゃした日常をしばし忘れます。

 

今日は五山の送り火。去年娘と御所へ『大』を見に行ってから早一年。無事に過ごせて良かった(^^) そうして一年また一年と過ぎていくのかな…